新居浜市中学生弁論大会
2023年7月6日 17時50分
大変素晴らしい弁論大会でした。どの弁士もそれぞれの視点で訴えたいことを自分の言葉と表現で伝えてくれました。あっという間の時間で大きな感動を与えてくれました。この弁論に順位をつけるのはどうかと思うくらいでした。
本校代表の飯尾希実さんは「アトリエ」という題名で、校内弁論大会のあの感動を大きく上回る、スケールアップして弁論を行いました。原稿を煮詰めなおし、表現力を高め、一生懸命練習を行ってきたんだなぁということが冒頭からわかるものでした。論旨や展開は他の弁士とは一線を画すものでした。「アトリエ」という美術関係のことかと思いきや、「見る」ということの深さに気づき、人間関係づくりにまで広げていく展開、絵画用語に例えて、人と人との違いを認め、嫌いにもしっかりと目を向け、理解していくことこそが、飯尾さんの一番訴えたいこととなっていました。
魔法のような師匠の一筆で命を吹き込まれる水彩画の世界にどっぷりつかってしまったその飯尾さんの豊かな感性が切り拓いた境地。「見る」ということの深さを感じることができ、その「見る」見方によって同じモチーフ、対象物でも表現が変わり、別の作品になること、だからこそ作品にはその人の心が映し出されるのだと。納得です。色が重なれば重なるほど深みが増す人生のグラデーションというフレーズや暗さが明るさを際立たせ、明るさが暗さに落ち着きを与える人と人とのコントラスト。絵を通してみる世界はこんなにも豊かで美しいというフレーズ、そして最後に、好きも嫌いも等しく本質を「見る」ということが人生というキャンバスを彩る一筆になるなど、心に刺さるキラキラした言葉であふれていました。私の中で間違いなくナンバーワンでした。ありがとうございました。